みなさん、こんばんは。仙台税理士・公認会計士の伊藤宏平です。
前回に引き続きランチェスター戦略について書きたいと思います。
前回、ランチェスター戦略には、ランチェスター第一法則、第二法則があることを説明しました。
第一法則は、弱者が選択する戦法で、第二法則は、強者が選択する戦法でした。
今回は、具体的に弱者が選択する第一法則について記載していきたいと思います。
目次
【弱者がとるべき戦略】
まず弱者とは、どういうものかというと、新規参入企業や、マーケットシェアが低い企業をいいます。
このような弱者がとるべき戦略には3つの基本原則があります。
- 敵が視界に入るような狭い範囲での局地戦に持ち込む
- 一騎打ち型の戦いを挑む
- 接近戦で戦う
それぞれ説明していきたいと思います。
<敵が視界に入るような狭い範囲での局地戦に持ち込む>
これは、戦いを挑むフィールドを弱者として、どこを選択すべきなのかというお話です。
弱者の反対である強者は、老舗の企業であり、マーケットシェアが高い企業です。
こうした強者は、広域なマーケットでの戦いを得意としています。
弱者が強者と同様な領域で戦いを挑んでも勝ち目はないでしょう。
したがって弱者がとるべき戦略としては、狭いマーケットで勝負すべきなのです。
市街地といった広域ではなく、山に囲まれた盆地や島のような局地で戦いを挑むべきなのです。
例えるならば、東北で戦いを挑むのであれば、まずは、山形、福島、岩手、青森のような局地戦を攻略した後に広域である宮城を攻めることです。
<一騎打ち型の戦いを挑む>
これは、弱者が市場で相手に戦いを挑む場合に、複数戦を選ぶのではなく一騎打ちを挑むべきであるという話です。
例えば、商品でいうと、強者は、商品ラインナップは豊富です。
対して弱者も同じように商品ラインナップをそろえて勝てるでしょうか?
この場合、弱者は1点の商品に絞って勝負をすることにより勝つ可能性が出てくるわけです。
それも強者が持っていない商品を導入するなど差別化を図って行うことがポイントとなります。
<接近戦で戦う>
これは、顧客に対するアプローチ方法についての戦略です。
強者は、カタログやテレビ広告といった広範囲な方法で顧客に対してアプローチを行います。
弱者が同様の方法で顧客にアプローチをかけても敵うわけがありません。
この場合、弱者がとるべき戦略は、顧客一人一人に対する訪問販売、地域を絞ったチラシ販売、直接販売などを行い、顧客のアプローチ方法を絞るべきなのです。
強者のような不特定多数の顧客にアプローチするよりも地域を絞った顧客に注力することが重要となります。
【まとめ】
新規参入企業や、マーケットシェアが低い弱者が既存の老舗企業や、マーケットシェアが高い企業と同様の方法で戦いを挑むべきではありません。
強者にも弱点はあるのです。
弱点を逆手にとって戦いを挑むことが弱者が市場にその地位を築くことができる手段なのです。
もし今のご自身の戦略を思い浮かべてみて、自分の置かれている立場が強者なのか弱者なのか分析しそれぞれに見合った戦略を選択することが重要です。
仙台税理士・公認会計士の伊藤宏平でした。
それでは。また。