みなさんこんばんは、仙台税理士・公認会計士の伊藤宏平です。
独立開業するにあたってやはりベースは税務だと考えているので税務のあれこれや普段気にしないけどあの税金って何なんだろうといった好奇心からの記事を作っていきたいと思います。
第1回の税金雑学のテーマは「ゴルフ場利用税」です。
このブログを見てくれている方の中にもゴルフが趣味という方もいると思います。
私の趣味はゴルフなのですが、初めてゴルフ場でのプレー終了後にプレー代の明細書をみていると・・・。「ん?ゴルフ場利用税?数百円だけど・・・何なんだろうこれ?」と思った記憶がありました。
■ゴルフ場利用税って?
ゴルフ場利用税(ゴルフじょうりようぜい)は、日本の地方税法(昭和25年7月31日法律第226号)に基づき、ゴルフ場の利用について、1日当たりの定額で、ゴルフ場の所在する都道府県が課する税金である(地方税法4条2項6号、75条以下、1条2項)。この税は、都道府県税であるが、税収の7割はゴルフ場が所在する市町村(特別区を含む)に交付することとされている(地方税法103条)。なお、ゴルフ練習場の利用は、課税対象とはならない。〔出典:各種法律より〕
へぇ~という感想ですよね。
日本には、様々なレジャー施設がある中で何でゴルフ場でゴルフをプレーすると税金が課されるのでしょうね?
色々と調べると当時消費税がまだなかった時代に「娯楽施設利用税」という名目で課税されていて、ゴルフ用品など様々な物品にまで課されていました。
その後、消費税が導入されゴルフ用品などの物品については、消費税が課されるため対象外となりましたが、ゴルフ場利用に対してだけ「娯楽施設利用税」という名称から「ゴルフ場利用税」に名を変えて税金が課されています。
そして課税理由には以下の①~③があるようです。
①ゴルフ場利用者は十分な担税力がある。
②ゴルフ場を開設する際の開発許可、関連道路整備など、行政サービスと密接な関係がある。
③本税収の内、3割が都道府県の収入となり残り7割は当該ゴルフ場が存在する市町村に交付されており、今や市町村にとっては貴重な財源となっている。
上記の①に「ゴルフ利用者は十分な担税力がある」ということが挙げられています。
確かにバブル時代は、ゴルフ会員権が数億円で募集されていて多くの法人が取得していました。当時のプレー代も2万円~3万円が普通だった時代であれば贅沢なスポーツだと思いますけどね。
しかし今やバブルもはじけて多くのゴルフ場が倒産したり会社更生となったりしていました。当然ゴルフ会員権も当時の価値はなくなっているわけです。
当時の贅沢なスポーツではなくなり多くの人たちがゴルフを楽しめる時代になっていますよね。
休みの日になれば日の出とともに多くの老若男女がゴルフの打ちっぱなし場に足を運ぶ光景をみると贅沢なスポーツから大衆のスポーツになったのでは?と思ったりします。
また、TDLとかUSJとかの大人気レジャー施設だって遊園地利用税なんてかかりませんよね?
課税する理由が上記①~③ありますが結局のところ③の都道府県及び市町村の財源になっているのが理由なんじゃないでしょうか。
ゴルフ場がある地方であればなるほど貴重な財源でしょうから。
日本ゴルフサミット会議17団体がゴルフ場利用税撤廃運動を行っているようです。
ゴルフが趣味である私としては、少しでもプレー代が安くなるのであれば大歓迎な運動です。
署名はいくらでもするので早く実現することを祈るばかりです。
仙台税理士・公認会計士の伊藤宏平でした。
それでは、また。